日本には華道、茶道、香道があり、それぞれ14世紀頃確立する。これだけ長い歴史になると、それぞれに多くの流派が存在し、流派ごとにプロトコルが存在する。多くの人はこのプロトコルを堅苦しく、自己を表現できない鎧のように思っていないだろうか。
実際、私もそう思う。自己を抑圧し沈黙してルールを守る。今そうなってしまったが、師たちが道を確立したとき、本当にそうだったのだろうか?杉謙太郎の花会は、いけばなの原点を感じさせてくれる。
彼は花会のときに、一切花を購入することがない。花会の前に数日をかけて、その地域をハンティングしに歩く。かれが見つけ出すのは、だれからも無視され、力強く生えている草や小枝、忘れられた石、息を潜めて咲いている小さな花。その美しさを拾いあげて、我々参加者の目の前に彼が出会えたご縁をシェアしてくれる。
一期一会。二度と繰り返し訪れないその瞬間に、我々は儚く、強いリアリティを感じることになるだろう。
Founder of MIWA
Takeshi SATO
杉謙太郎 / Kentaro Sugi(1975- )
福岡県の薔薇農家に生まれる。西欧的な美意識、化学肥料などを使った生産に対して身体的な疑問を感じ、18歳より全く逆の花の道へすすみ、 原田耕三に師事 。
花人 岡田幸三から弟子 原田耕三へと受け継がれた「いけばな」を根幹に独自の活動を進める。
現在、世界各地にて花会を展開。会では一切花材を購入することはなく、その土地にある花を数日かけてハントする。
コロナ禍には、九州竹藪の中に籠もり、作陶を始め、花の究極の形を土の中に見出す。
2022年より花会を再開する。
2013年 museum as it is(坂田和實) にて花会
2014年 志賀直哉旧居、新薬師寺、東大寺二月堂参籠所での花会
2015年 濱田庄司 参考館にて花会
2016年 台湾 上海 にて花会
2017年 東大寺 狂言舞台と花の奉納、北京にて花会
2018年 小田原 老欅荘にて花会、韓国 オランダ パリにて花会
2019年 Gallery NAO MASAKIにて個展、花会
2023年 江之浦測候所 - 小田原文化財団(杉本博司)にて花会
2024年 東京画廊にて個展、花会
花会とは
花会とは、約1時間程度、杉が花を次々に生けるところを拝見する会です。レッスンではありません。
日付
4月4日(木) 18:00
4月5日(金) 18:00
4月6日(土) 19:30
4月7日(日) 18:00
4月12日(金) 18:00
4月13日(土) 18:00
4月14日(日) 18:00
4月25日(木) 18:00
4月26日(金) 18:00
4月27日(土) 18:00
定員:
5名(1セッションにつき)
時間:
90-120分
参加費用:
150ユーロ/お一人様
場所:
Pavilion MIWA
12 rue Jacob 75006 Paris
注意事項:
カバンやコートを預かる場所がございませんので、なるべく軽装でお越しください。